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先日、中小企業診断士の仲間から誘われて研修を受けました。なかなか興味深い内容でしたのでご紹介したいと思います。
人口ボーナスとは
ウキペディアによると
人口ボーナス期は、労働力増加率が人口増加率よりも高くなり、人口に対する労働力が豊富な状態となることで、経済成長が促進される時期を指す。
ということです。要するに働く人が多く、経済成長している時期ということでしょうか?あたり前なんですがそれがどうした、と言いたくなります。
下図は、人口ボーナス(賞与)、人口オーナス(負荷、負担)、を説明するものです。
左半分の白い部分は、年少人口が多く、老年人口が少ない状況です。従属人口とは、生産していない人口のことで、年少人口+老年人口です。その従属人口が減少している時期です。
年少者がだんだん成長して労働力となり労働者が増加し、老年人口が減少する状況を人口ボーナスと呼んでいます。ボーナスとは、賞与ということです。これは、生産性の高い労働力人口が多く、生産性が少ない子供と老年の人口が少ないという人口構成からボーナスをもらっているということです。
逆に、右側では年少者が減少、老年者が増加、の状態にあり人口ボーナス期とは逆に負荷がかかっている状態になっています。これを、人口オーナスと呼んでいます。ボーナスとは逆に人口構成の負荷がかかっており成長の足かせとなっているのです。
日本はどうか?
現状の日本はどうなのかというと、言うまでもなく人口オーナス状態です。人口ボーナスであった高度成長期は終わり、今では世界でも例のない超高齢化社会となっています。我々は、この人口構成の日本からお金を取られているといっていいでしょう。
いやいや、またしばらくすれば人口ボーナス期が来るんじゃないのか?と思う方もいるかと思いますが、残念ながら人口ボーナス期は1度しか来ません。二度と日本にはボーナス期は来ないのです。
では、どうすればいいのか?
私が受けた研修では、この解決策として”働き方改革”を推奨していました。働ける人は働く、働ける時間働く、できる範囲で働く、ということで生産性を維持するということです。とりわけ、女性や元気な高齢者のことを指しているかと思います。
女性は、子育てもあり現在の男性の様に働く時間が取れない方もいるでしょう。また、週3日なら働ける高齢者もいるでしょう。そういった方も社会参加できる仕組みがいま必要なのです。
まとめ
私は、どちらかというとあまり先のことは考えないように生きてきました。何とかなるでしょう、ということもありますが悲観的な未来のことを考えたくないと思っているのかもしれません。
しかし、人口ボーナスとオーナスという理論を知ってしまうとそうも言っていられないですね。バブル期を少しかじった世代ですが、またあのようなことがあるのではないかと考えてしまいますが、もう来ないでしょう。
ちゃんと将来に備えて、社会のこと自分のことを考えようかと思います。